コンクリート屋根の防水塗料にはウレタンが正解!プロ直伝の工法と失敗しない選び方

query_builder 2026/10/20
屋根塗装
著者:横浜リフォームサービス
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コンクリート屋根のひび割れや雨漏りへの対策では、下地の水分状態に合った工法を選び、使用材料の仕様に沿った膜厚を確保することが重要です。横浜リフォームサービスの平板比較テストでは、同じ二液型ウレタン防水材でも、ローラー2回塗りは平均0.72mm、コテ・レーキによる施工は平均2.45mmでした。

ホームセンターの防水塗料を安易に塗ったり、業者の見積もりや下地診断の内容を比較せず密着工法を選んだりすると、数年後に塗膜が膨れ、撤去・再施工の費用がかさむ場合があります。屋上の劣化対策においてウレタン防水塗料が選ばれる価値は、単なる表面保護ではなく、複雑な下地や立ち上がりを隙間なく包み込むシームレスな防水層を形成できる点にあります。

しかし、市販の簡易塗料によるDIYとプロ用の二液硬化ウレタン塗料では、材料の仕様や施工方法によって、形成される膜厚と耐久性に差が生じます。先ほどの測定値も、道具だけで優劣を決めるものではなく、今回の施工条件で得られた結果です。さらに、下地コンクリートに残った水分を考慮せずに工法を選択すると、内部の水蒸気圧などによって膨れが生じることがあります。私も2015年夏、横浜市内の築35年のRC造陸屋根で、晴天続きの表面乾燥を頼りに判断し、施工10日後に膨れが発生して自社負担で再施工した経験があります。

建物の寿命を延ばすには、下地状況に応じた密着工法と通気緩衝工法の正しい見極めに加え、サラセーヌやフローン、プルーフロンなどの材料について、下地との適合性や指定仕様を確認することが欠かせません。

本記事では、ドレン回りの改修から遮熱トップコートの塗り替え周期、中間マージンを排除した見積もりの精査基準まで、現場の実務データをもとに体系化しました。過去50件の改修相談で湿気残りなどに関連する膨れが34件あった自社記録も、相談案件に限った傾向として紹介します。無駄な出費を防ぎ、大切な資産を雨水から守るための判断基準を手に入れてください。

## コンクリート屋根に防水塗料のウレタンが選ばれる理由と他の防水工法との違い

一般的には、ウレタン防水は「複雑な形状にも施工しやすい工法」と説明されますが、私の場合は、塗りやすさより先に「下地の状態に合った仕様で、必要な厚みを確保できるか」を確認します。横浜リフォームサービスで改修に携わってきたなかでも、仕上がりの見た目と、その後の防水性能が必ずしも一致しない現場を経験してきたためです。

建物の最上部で紫外線や風雨を受けるコンクリート屋根は、ひび割れや既存防水層の劣化に応じたメンテナンスが必要です。陸屋根の改修では、液状の材料を塗って防水層を形成するウレタン塗膜防水が選択肢になります。

コンクリート造の平屋根には、排水勾配、ドレン、室外機の架台、配管などがあります。液状の防水材は、こうした形状に合わせて施工しやすく、取り合いの多い屋上にも対応できます。ただし、材料の柔軟性だけで雨漏りを防げるわけではなく、下地処理や端末の納まりまで含めた施工が重要です。

継ぎ目のないシームレスな防水層が複雑な屋上形状や立ち上がりを保護する

ウレタン防水の特徴は、現場で材料を硬化させ、連続した防水層を形成できることです。

シート防水ではシート同士の接合部を適切に処理する必要があります。一方、ウレタン防水でも、配管まわりや立ち上がりの端部、異なる材料との接続部分には注意が必要です。「継ぎ目が少ないから漏水しない」という意味ではありません。

私が屋上を調査するときも、平場の見た目だけでは判断しません。配管の裏側に塗り残しがないか、立ち上がりの防水層が途中で切れていないか、ドレンの縁が浮いていないかを順に確認します。

複雑な部分まで施工できる材料だからこそ、手が届きにくい箇所にも必要な厚みを付けることが大切です。

FRP防水やシート防水と比べた際のウレタン防水材のメリットと重量への配慮

屋上やベランダの改修では、FRP防水やシート防水も検討対象になります。どれか一つが常に優れているのではなく、面積、歩行の頻度、下地の動き、既存防水の種類によって適した仕様が変わります。

防水工法 主な特徴 メリット デメリット・注意点
ウレタン防水 液状材料を塗布して硬化させる 複雑な形状に対応しやすく、連続した防水層を形成できる 塗布量や膜厚、硬化条件の管理が必要
FRP防水 ガラス繊維と樹脂で防水層を形成する 耐摩耗性があり、歩行する場所にも使われる 下地の動きや施工面積に合った仕様選定が必要
シート防水 工場製造されたシートを接着・固定する 材料自体の厚みが均一で、広い平場に施工しやすい 接合部や複雑な取り合い部分の処理が重要

FRP防水では、下地の変形に対応できる納まりかを確認します。シート防水も、架台の多い屋上に施工できないわけではありませんが、細部の施工方法を検討する必要があります。

また、建物への荷重は、材料の比重だけでは判断できません。防水層の厚み、保護層、下地調整材、既存層を残すかどうかも影響します。ウレタン防水を選ぶ場合も、防水改修全体でどれだけ重量が増えるかを確認します。

屋根塗装と防水工事は別物!単なるペンキ塗りとは異なる膜厚の管理

コンクリート屋根に塗料を塗ると聞くと、外壁塗装や日曜大工の延長を想像されるかもしれません。しかし、表面を保護する塗装と、雨水の浸入を防ぐ防水層の形成では、材料の役割が異なります。

私が説明するときは、「色を付けるのではなく、屋根の上でゴム状の防水層を作る工事です」とお伝えしています。

ウレタン防水では、仕様によって2〜3mm程度などの膜厚が設定されます。ただし、必要な厚みは工法や部位によって異なり、すべての製品に同じ数値が当てはまるわけではありません。

大切なのは、採用する工法の規定塗布量を守ることです。見た目が均一なグレーに仕上がっていても、薄い部分が残っていれば、その部分の耐久性が弱点になります。

DIYの落とし穴!ホームセンターのウレタン防水塗料でコンクリート屋根を直す前に知りたいこと

陸屋根やベランダにひび割れを見つけ、自分で補修したいと思う気持ちは分かります。ただし、すでに雨漏りしている屋根では、表面を塗るだけで原因を解消できるとは限りません。

私たちが補修相談を受けた現場でも、既存の塗膜が浮いていたり、補修材の下に水分が残っていたりして、先に撤去や下地処理が必要になることがあります。

DIYか業者施工かという区分だけでなく、「何を塗るのか」「どの状態の下地に施工するのか」を分けて考える必要があります。

カインズやコメリで買える簡易防水塗料とプロ用防水材は用途と仕様で比較する

カインズやコメリなどで販売される材料にも、表面保護用の塗料、防水補修材、防水層を形成する材料があります。販売店だけで性能を判断することはできません。

確認項目 市販材料を選ぶとき 専門業者へ依頼するとき
材料の役割 保護塗料か、防水層形成用かを確認 主材とトップコートを分けて確認
適用下地 コンクリートや既存防水への適合を確認 現地調査で既存層の種類と状態を確認
必要な使用量 缶の施工可能面積と塗り回数を確認 工法ごとの規定塗布量を確認
仕上がりの管理 塗り残しや過度な薄塗りに注意 使用量、工程、膜厚を管理

この違いを確かめるため、横浜リフォームサービスでは、30cm×30cmのコンクリート平板2枚に同じ2液型ウレタン防水材を施工しました。

一方はDIYを想定したウールローラーによる2回塗り、もう一方は専用の金ゴテとレーキを用い、厚みを確保する方法で2回塗布しています。

自社比較テスト 施工方法 硬化後の平均膜厚
A:DIY想定 ウールローラーで2回塗り 0.72mm
B:厚みを管理した施工 金ゴテ・レーキでならして2回塗布 2.45mm

同じ材料を使っても、今回の条件では約3.4倍の膜厚差が生じました。「2回塗った」という工程数だけでは、必要な厚みを確保したことにならないと分かります。

なお、これは各条件につき平板1枚を使った自社の比較です。使用量をそろえて施工道具だけの影響を検証した試験ではなく、ローラー施工全般やDIYの性能を代表する結果ではありません。規定量を管理したローラー施工で必要な膜厚を確保する仕様もあります。

一液ウレタン塗料の手軽さと二液硬化ウレタン塗料の管理上の違い

1液型は、現場で主剤と硬化剤を計量して混ぜる手間を減らせます。2液型は、指定された比率での計量と十分な攪拌が必要です。

ただし、「1液型は簡易補修用、2液型は本格防水用」とは限りません。専門工事に使用する1液型防水材もあり、耐久性は製品と工法の仕様に基づいて比較します。

2液型でも、配合を間違えたり、容器の底や側面まで混ざっていなかったりすると、硬化不良につながります。反対に、1液型でも1回の塗布量や施工条件を守る必要があります。

先ほどの平板では、切り出した塗膜に切れ目を入れて手で引っ張る比較も行いました。薄い試料は切れ目から裂けやすく、厚みを確保した試料は伸びが確認できました。

ただし、これは規格に沿った引張試験ではありません。厚み以外の条件も結果に影響するため、耐用年数の差や材料本来の伸び性能を、この観察だけで数値化することはできません。

自分でベランダ防水塗料を塗るならトップコートの状態確認から

DIYを検討できる場合があるのは、既存の防水層が健全で、表面の保護塗装だけを更新するケースです。それでも、高所での転落や滑り、材料の取り扱いには注意が必要です。

表面が色あせていたり、触ると粉が付いたりする場合は、トップコートの劣化が考えられます。ただし、その下の防水層まで傷んでいないかは別に確認します。

次の症状がある場合は、自分で上塗りする前に点検を依頼してください。

  • 防水層に浮きや膨れがある

  • 深い亀裂や、動いているように見えるひび割れがある

  • 排水口の周囲がめくれ、下地が露出している

  • 下階の天井や壁に雨染みがある

亀裂は幅1mm未満なら安全、というものでもありません。位置や深さ、漏水との関係によって対応が変わります。

また、既存防水の種類によって、洗浄方法やプライマーの要否、使用できるトップコートが異なります。私は、材料の名前が分からない状態での塗り重ねはおすすめしていません。

どっちを選ぶ?コンクリート屋根のウレタン防水工法における密着工法と通気緩衝工法

ウレタン防水の代表的な工法には、密着工法と通気緩衝工法があります。

費用だけで比較するのではなく、下地の水分、既存防水の状態、ひび割れ、過去の雨漏り履歴を踏まえて選ぶことが大切です。私がこの確認を重視するようになった背景には、創業初期の失敗があります。

水蒸気の影響で塗膜が風船のように膨らむ?密着工法で注意したいトラブル

密着工法は、下地にプライマーを塗り、その上に防水層を形成する方法です。適した下地に正しく施工すれば、有効な選択肢になります。

一方、下地や既存層に残った水分などの影響で、防水層に膨れが生じる場合があります。これは一般に、屋根内部で「水蒸気爆発」が起きるという説明より、温度変化に伴う水蒸気圧や空気の膨張、接着状態が関係する現象として捉えるほうが適切です。

私が経験したのは、2015年の夏、横浜市内にある築35年のRC造陸屋根での工事でした。

3日間晴天が続き、コンクリートの表面は乾いて見えました。その状態から施工可能と判断し、密着工法で仕上げましたが、約10日後にお客様から連絡がありました。

現地では、大人の頭ほどの大きさに見える膨れが5〜6か所発生していました。表面の乾燥だけを判断材料にしたことを反省し、下地側に残った水分の影響を検討しました。

その後は自社負担で既存層の処理と下地の乾燥対応を行い、通気緩衝工法へ全面的にやり直しました。施工直後にきれいに仕上がったことと、適切な工法を選べていたことは別だったのです。

当時の記録だけで水分量や温度を再現することはできません。それでも、「晴れが続いたから大丈夫」という判断では足りなかったことは、今の現地調査に生かしています。

湿気を逃がす通気緩衝工法と脱気筒の役割

通気緩衝工法は、下地と防水層の間に通気機能を持つシートなどを設け、脱気筒を通じて湿気を外へ逃がす構成です。

ただし、シートを敷き、脱気筒を付ければ必ず膨れを防げるわけではありません。通気経路の連続性や端部の処理、施工可能な下地状態の確認が必要です。

比較項目 密着工法 通気緩衝工法
構造 下地に密着させて防水層を形成 通気緩衝層と脱気部材を組み合わせる
湿気への対応 下地の乾燥状態の影響を受けやすい 下地側の湿気を排出する経路を設ける
下地の動きへの対応 採用仕様や補強方法による 緩衝層により影響の低減を図る
施工費用 工程が比較的少ない シートや脱気部材などの費用が加わる
選定の考え方 乾燥状態や既存層との適合を確認 残留水分や改修条件を踏まえて検討

横浜リフォームサービスで整理したコンクリート陸屋根の改修相談50件では、主な原因として次のように分類しました。

自社記録上の主な分類 件数 割合
残留水分や脱気経路の不足などが関係すると判断した膨れ 34件 68%
膜厚不足が関係すると判断した劣化・亀裂 11件 22%
ドレンまわりの端末処理不良 5件 10%

これは、当社に相談が寄せられた50件の内訳です。施工全体に対する不具合率ではなく、全国の傾向を示す統計でもありません。また、一つの現場に複数の原因が重なることもあります。

この記録から私が重視しているのは、材料のグレードだけで説明を終えないことです。下地の水分と排水・脱気の構成を、別々の確認項目として扱っています。

現場で判断する下地コンクリートの水分状態と工法選択の境界線

下地の水分状態は、水分計などを用いて確認します。ただし、水分計の表示値は、機種、測定モード、下地の種類、測定位置によって意味が変わります。

「含水率5%以下なら密着工法で安全」「8%以下なら施工できる」といった一律の線引きはできません。測定器の取り扱いと、採用する防水材・工法の施工基準を照合する必要があります。

私が気を付けているのは、測りやすい場所1か所だけで屋上全体を判断しないことです。水が残りやすい低い部分、日陰、既存の膨れ周辺など、状態の違う箇所を確認します。

築年数も参考にはなりますが、「築10年以上だから必ず通気緩衝工法」という決め方はしません。雨漏り履歴、既存防水の接着状態、下地の強度まで含めて仕様を検討します。

プロが現場で検討する代表的なウレタン防水塗料メーカーと材料選び

ウレタン防水材は、平場用と立ち上がり用、1液型と2液型など、製品ごとに用途や施工条件が異なります。

私が材料を選ぶ際は、メーカー名だけでなく、下地に合った工法が組めるかを確認します。プライマー、防水主材、シート、補強材、トップコートを、適合の確認された組み合わせで使うことが基本です。

メーカー名 代表的な製品・シリーズ 選定時に確認する点
AGCポリマー建材 サラセーヌシリーズ 平場・立ち上がり用材料と密着・通気緩衝仕様の組み合わせ
東日本塗料 フローン12など 防水仕様への適合、規定塗布量、下地条件
日本特殊塗料 プルーフロンシリーズ 工法別仕様と保護トップコートの適合

なお、東日本塗料の「フローンヌルサット」は床用の薄膜塗料です。名称だけでウレタン防水層を形成する材料と同じ用途に扱わないよう注意が必要です。

AGCポリマー建材のサラセーヌシリーズ!密着工法から通気緩衝工法までの仕様を確認

サラセーヌシリーズには、屋上やバルコニーなどに用いるウレタン塗膜防水の材料・工法が用意されています。

平場用のサラセーヌKなどを検討する場合も、「この材料なら自動的に2mmになる」という考え方はしません。採用工法で必要な使用量と、施工する面積を照合します。

立ち上がり部分では、流れ落ちにくい専用材料を使い、平場とは分けて厚みを管理します。通気緩衝工法を選ぶ場合は、シートや脱気部材を含むシステムとして仕様を確認することが重要です。

東日本塗料のフローン12とヌルサット!防水材と床用塗料の用途を分ける

フローン12は、ウレタン塗膜防水材として、防水仕様に応じて使用する製品です。

一方、フローンヌルサットは、コンクリート床などの仕上げに使う床用塗料として区別します。床に塗れる材料であっても、屋根の防水層を作る用途に適するとは限りません。

材料を検討する際は、次の点を確認してください。

  • 製品が防水主材なのか、床用塗料なのか

  • コンクリート屋根に適用できる工法があるか

  • 必要な塗布量と工程が示されているか

  • 使用するプライマーやトップコートが指定されているか

商品名や「ウレタン」という樹脂名だけで判断せず、用途と仕様を読むことが大切です。

プルーフロンシリーズとGRトップ!遮熱トップコートを検討する際の注意点

日本特殊塗料のプルーフロンシリーズでは、防水主材と保護用トップコートを組み合わせて仕様を構成します。

GRトップ系の製品や遮熱タイプを選ぶ場合も、既存防水層との適合を確認します。遮熱トップコートは、防水層表面の温度上昇を抑えることを目的とした選択肢です。

ただし、「必ず表面温度が10℃下がる」「室温も同じだけ下がる」とは言えません。色、日射、風、断熱材、建物の構造などによって結果が変わります。

私としては、遮熱性だけで決めるのではなく、保護性能、歩行条件、塗り替え時の対応まで含めて提案することを重視しています。

雨漏りを防ぐウレタン防水工事の標準施工工程と現場のこだわり

ウレタン防水は、材料を塗る前の準備から、硬化後の確認までを含む工事です。

ここでは一般的な流れを整理しますが、実際の工程は既存防水の種類や採用工法によって変わります。通気緩衝工法では、下地処理後にシートや脱気部材を施工する工程などが加わります。

高圧洗浄から下地調整まで!脆弱層のケレンとクラック補修が重要

汚れや脆い下地を残したまま施工すると、防水層が下地ごと剥がれる原因になります。

工程 現場で確認する内容 不十分な場合のリスク
高圧洗浄 汚れの除去と既存層に合った洗浄条件 汚れを介した接着不良
ケレン・脆弱部の除去 浮き、粉化、剥離部分の処理 弱い層を起点とした剥離
クラック補修 幅、深さ、動き、漏水との関係 補修箇所の再開口や防水層の損傷
水分状態の確認 測定値と施工基準の照合 膨れや接着不良

高圧洗浄は、水圧が高ければよいわけではありません。既存防水を傷めたり、漏水を助長したりしないよう、状態に合わせます。

ひび割れも、幅だけで一律にVカットやUカットを決めません。動きのあるひび割れと、表面の細かなひび割れでは対応が異なります。

また、水たまりを直すために、防水材を局所的に大量に流し込む方法は避けます。必要に応じて、防水仕様に適合する下地調整材や勾配調整材で排水経路を整えます。カチオン系モルタルを含め、材料ごとの施工可能な厚みや養生条件の確認が必要です。

プライマー塗布とウレタンの重ね塗りで均一な厚みを形成する技術

下地処理後は、採用仕様に従ってプライマーを塗布し、防水主材を施工します。

  1. プライマー塗布
    下地との接着性を確保します。吸い込みや塗り残しを確認し、次工程までの適切な間隔を守ります。

  2. ウレタン1層目の施工
    決められた範囲に規定量を配り、平場や細部の厚みが偏らないように施工します。

  3. ウレタン2層目以降の施工
    製品指定の硬化状態と塗り重ね間隔を確認して進めます。2回塗りでも、1回ごとの量が足りなければ規定膜厚には届きません。

必要な塗布量は製品ごとに異なります。「1回1.3kg/㎡を2回」といった数値を、すべての工法へそのまま適用することはできません。

例えば、選定仕様の主材使用量が合計3.0kg/㎡で、施工面積が30㎡なら、計算上は90kgが必要です。ただし、これは計算例であり、立ち上がりの面積、施工ロス、補強部分などは別に確認します。

平板テストで厚みの差を確認してから、私自身も「何回塗ったか」だけでなく、「どの面積に何kg使ったか」を説明する重要性を改めて感じています。

排水口からの雨漏りを防ぐ改修ドレンの設置と立ち上がり面の補強

ドレンや立ち上がりは、防水層と別の部材が接する重要な箇所です。自社の相談記録50件でも、5件はドレンまわりの端末処理不良を主な原因として分類しました。

改修ドレンは、既存の排水口と新しい防水層を接続するために使われます。ただし、排水管の奥の破損や詰まりまで、改修ドレンだけで直せるとは限りません。既存管の状態や、設置後の排水能力も確認します。

立ち上がりと平場の境目、入隅、配管まわりでは、採用工法に応じて補強布などを組み込みます。補強材の種類や施工範囲は仕様に従い、しわや浮きを残さないように施工します。

補強しても、あらゆる地震や下地変形に耐えられるわけではありません。動きが大きい部分には、その動きを処理する納まりが必要です。

施工後半年や数年で後悔しないためのウレタン防水トップコート塗り替えとメンテナンス方法

トップコートの役割は紫外線劣化から主材の防水層を守る日焼け止め

トップコートは、防水層を紫外線や摩耗などから保護する仕上げです。私はお客様に、防水主材とトップコートを分けて説明しています。

層の種類 主な役割 確認したいこと
トップコート 防水層の表面保護 摩耗、色あせ、粉化、剥がれ
ウレタン防水層 雨水の浸入を防ぐ 亀裂、膨れ、剥離、損傷
プライマー 下地との接着性の確保 下地や防水主材との適合

トップコートを塗り直しても、破断した防水層を元に戻すことはできません。「表面をきれいにする工事」と「防水機能を直す工事」を混同しないことが重要です。

塗り替え時期は約5年を点検の目安に!チョーキングや剥がれを放置しない

トップコートは、約5年を一つの目安として状態を確認します。ただし、製品や使用環境によって塗り替え時期は前後します。

確認したい症状は次のとおりです。

  • 触ると粉が付く

  • 色あせや摩耗が目立つ

  • 細かな亀裂がある

  • 浮きや剥がれがある

  • コケや藻が生えている

粉が付くことだけで、防水層全体が寿命を迎えたとは判断しません。逆に、色が比較的きれいでも、下に膨れや亀裂があれば補修が必要です。

点検では、防水層の柔軟性や接着状態、端部の傷みも確認します。ただし、所有者ご自身で切り込みを入れたり、無理に引っ張ったりしないでください。確認のつもりで防水層を傷めるおそれがあります。

劣化が部分的なら補修後の保護塗装で対応できる場合がありますが、広範囲の破断や剥離があれば改修方法を検討します。必ず全面撤去になるわけではありません。

ドレンの定期的な掃除と排水チェックで防水層への負担を減らす

排水口に落ち葉や土砂が詰まると、屋上に水が残りやすくなります。防水層だけでなく、立ち上がりや端末部分にも負担がかかるため、排水状態の確認が大切です。

  • ストレーナーに落ち葉や土砂が詰まっていないか

  • ドレン周囲に浮きや亀裂がないか

  • 雨がやんだ後も同じ場所に水が残っていないか

雨上がりから24時間ほどたっても水たまりが残る場合は、写真を撮って相談すると状況を伝えやすくなります。ただし、24時間という数値だけで施工不良や漏水を判定するものではありません。

安全に立ち入れる屋上であれば、年に数回、台風や落葉の時期の後などに清掃を検討してください。手すりのない屋根や滑りやすい場所では、無理をせず点検を依頼します。

水たまりがある場合も、厚塗りだけで解決しようとせず、詰まりと勾配不良のどちらが原因かを確認することが先です。

失敗しない防水工事業者の選び方と見積もり単価を確認するポイント

防水工事では、材料名だけでなく、調査内容と施工仕様を確認することが大切です。

私が見積もりの説明で重視するのは、「なぜこの工法なのか」「どこまで補修するのか」「追加費用が生じる条件は何か」を、お客様が把握できることです。

一式見積もりでは内訳を確認!平場と立ち上がりの面積や使用材料を見る

「屋上防水工事一式」という記載があっても、それだけで不適切な業者とは判断できません。ただし、数量や仕様が分からなければ、別の見積もりと比較できません。

以下は検討用の概算目安です。面積、地域、劣化状態、施工条件、税の扱いなどで変わるため、現在の契約価格は現地調査後に確認してください。

工事項目 概算目安 確認する内容
高圧洗浄・下地処理 300〜700円/㎡前後 補修範囲と別途工事の有無
ウレタン防水・密着工法 3,500〜5,500円/㎡前後 主材名、塗布量、含まれる工程
ウレタン防水・通気緩衝工法 6,500〜9,000円/㎡前後 シート、脱気部材、端部処理
トップコート 1,200〜2,000円/㎡前後 防水単価に含むか、別計上か
改修ドレン 15,000〜25,000円/か所前後 部材、寸法、既存管への対応

防水工事の単価にトップコートが含まれる見積もりもあります。表の金額を機械的に足し合わせず、重複や含有範囲を確認してください。

横浜リフォームサービスで把握している30㎡程度の陸屋根の比較例では、密着工法から通気緩衝工法へ変更する差額が約8万〜12万円でした。

一方、膨れなどの不具合が起き、既存層の撤去・処分を伴ってやり直す条件では、当初の施工費に対して約1.5〜1.8倍となり、約20万〜35万円以上の負担増になる例があります。これらは同一物件の一連の請求額を示すものではなく、工事条件による比較です。

初期費用だけを抑えるより、その工法が下地に適しているかを確認するほうが、手戻りを避けるうえで重要です。

自社施工店を選ぶ利点と、施工体制を見る際の注意点

自社施工には、調査時の判断を現場へ伝えやすく、施工中の変更にも対応しやすい利点があります。

ただし、下請け業者が施工するから品質が低い、自社施工だから必ず安い、とは言えません。管理体制が整った元請けと専門業者が連携する工事もあります。

確認したいのは、次のような点です。

  • 現地調査と施工の責任者が誰か

  • 下地の状態が想定と違った場合、誰が判断するか

  • 使用材料や施工工程を記録するか

  • 不具合が起きた際の窓口が明確か

当社では自社施工の体制を生かし、調査で分かった懸念点を施工へ引き継ぐことを重視しています。会社の規模や名称より、説明と記録が具体的かどうかを見ていただきたいと思います。

施工後も相談できる定期点検とアフターフォロー体制の重要性

防水工事は、引き渡し後も排水状態や表面の変化を確認していく必要があります。

契約前には、保証年数だけでなく、保証対象と点検条件を確認してください。

  • 施工後1年目や3年目などに点検を行うか

  • 点検は有料か無料か

  • 約5年を目安としたトップコートの点検・提案があるか

  • 膨れや雨染みが出た際の連絡先が明確か

  • 清掃不足、外部からの損傷などの扱いはどうなるか

2015年のやり直しを経験して、私は工事の説明を「完成した状態」だけで終えないようになりました。どのような変化があれば連絡してほしいかまで共有することが、施工後の対応につながります。

コンクリート屋根の防水では、材料の名前、塗る回数、保証年数のどれか一つで判断しないことが大切です。下地に合った工法、規定量の施工、排水と端部の処理、その後の点検を組み合わせて考えてください。

よくある質問

コンクリート屋根のウレタン防水は、ローラーで2回塗れば十分ですか?

2回という回数だけでは、必要な膜厚を確保できたか判断できません。当社の平板比較では平均0.72mmと2.45mmの差が出ましたが、実際の施工では採用工法の規定塗布量と施工面積を照合する必要があります。

築30年以上のコンクリート陸屋根は、必ず通気緩衝工法にするべきですか?

築30年以上という年数だけで工法は決まりません。下地の水分状態、既存防水の接着状態、雨漏り履歴を調べ、密着工法と通気緩衝工法のどちらが適するかを判断します。

ウレタン防水の上にトップコートをDIYで塗ってもよいですか?

既存防水層が健全で、材料の適合と安全な作業環境を確認できる場合は検討できます。約5年は点検の一つの目安ですが、膨れや亀裂がある場合は、上塗り前に専門業者へ相談してください。

屋上の水たまりはウレタンを厚く流し込めば直りますか?

防水材を局所的に厚く流し込む方法は、製品の施工条件を外れるおそれがあります。雨上がりから24時間ほど水が残る場合は状況を記録し、排水口の詰まりや勾配不良を確認してから補修方法を決めます。

1液型ウレタン防水材は2液型より長持ちしませんか?

1液型か2液型かだけでは、耐久性の優劣は決まりません。どちらも防水用途への適合、規定塗布量、硬化条件、トップコートを含む工法仕様で比較してください。

30㎡の陸屋根で通気緩衝工法にすると、費用はどのくらい増えますか?

当社で把握している30㎡程度の比較例では、密着工法との差額は約8万〜12万円でした。下地補修、既存層の撤去、脱気部材の配置などで変わるため、同じ施工範囲と条件で見積もりを比較してください。

引用・参照元

施工体験、平板比較の測定値、改修相談50件の内訳、費用比較は、横浜リフォームサービスの著者確認済み提供資料に基づきます。自社資料は非公開であり、以下のメーカー資料がこれらの数値を裏付けるものではありません。

この記事を書いた理由

著者 - 横浜リフォームサービス編集部

建物の現地調査に伺う中で、「雨漏りを防ぎたいからとホームセンターで買った塗料を塗ったら、数ヶ月で風船のように膨れて余計に酷くなった」とご相談いただくケースが後を絶ちません。2014年の創業から12年にわたり外壁塗装や防水工事を手掛けてきた私たちにとって、こうした誤った補修による二次被害は非常に胸が痛む光景です。

屋上などのコンクリート下地には目に見えない湿気が潜んでおり、単にペンキ感覚で塗膜を作ると、蒸発した水分の逃げ場がなくなり塗膜が浮き上がってしまいます。雨漏りを確実に防ぐには、十分な膜厚を確保できるプロ用のウレタン防水材を用い、下地の水分を逃がす通気緩衝工法などを適切に見極めなければなりません。

良かれと思って行ったDIYや工法選びの誤りで、余計な改修費用がかかってしまう事態を何としても防ぎたい。中間業者を挟まない安心価格での施工を追求してきた専門店の視点から、プロが扱う材料の特性や正しいメンテナンス時期といった現場の判断基準をお伝えし、住まいの寿命を延ばす手助けになればという強い思いから本記事を執筆しました。

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横浜リフォームサービス

住所:神奈川県横浜市西区宮ケ谷44-15

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